政治・経済

2009年8月 3日 (月)

クリントン氏、ジンバブウェの件で南アに

 今朝の毎日新聞国際面に「米国務長官 アフリカ歴訪へ ジンバブエ再建を協議」という見出しで記事が載っています。(東京・14版です)

ちなみに、ウェブサイトはこちら。(1ヶ月ほどでサイト上から消えると思います)http://mainichi.jp/select/world/america/news/20090803k0000m030064000c.html

 ただし、見出しが、「米国務長官:アフリカ歴訪へ ソマリア大統領らと会談」となってますね。でも、内容は、ほぼ同じです。

 それによると、クリントン国務長官は、南アフリカでズマ政権にジンバブウェの再建への期待を伝えるらしいです。記事の中で、ムガベ大統領の退陣が「最も人のためになる」と発言したらしいですが、う~む。それ、君(よその国の長官)がいう台詞じゃないでしょう?

 大統領が退陣する花道を作るのはすごく大事だと思うのですが、ここ数年のジンバブウェを見ていると、大統領が退陣したらすべてが丸く収まるのかとは思えない。すでに彼の手を離れたところで、事態が悪くなっているような気がするのです。 

 確かに、トップが替われば、その他も変わることはあるのだけれど、頭だけ挿げ替えればいいというわけにもいかないし・・・。まぁ、ジンバブウェの場合、まず頭が替わると、多額の援助が入ってくるので、見た目は変わるのだと思うのですが、ドナー主導、投資家主導の経済にならないといいなぁとも思います。

 久々の更新なのに、とりとめもないコメントですみません。

 そういえば、ここ数ヶ月、毎日新聞はアフリカ記事ないですね。ナイジェリアの記事はちょっと載っていましたが、ほとんどが、オバマ大統領のガーナ訪問とか、今回の記事もアメリカがらみだし。メディア・ウォッチでも、集計方法を変更していて、どの国のニュースというのを二段階(例えばソマリアへの自衛隊派遣だったら日本のニュース、関係国としてソマリアという風に)にして掲載することにしました。あと少しで、会報の特集号が出ますので、皆さん、見捨てないで待っていてくださいね。(お)

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2009年3月10日 (火)

チャンギライ首相の車が事故

 もうすでにご存知の方が多いかと思いますが、選挙区での集会に帰る途中のチャンギライ首相夫妻を乗せた車が対向車線を越えてきたトラックと衝突。夫人の身体は車から飛ばされて、亡くなったというニュースがはいっています。 

 チャンギライ氏は怪我をしたものの、ハラレのアベニューズ・クリニックで治療を受けたあと、ボツワナで再検査をしており、今日明日にも帰国するとの話です。

 ニュースはあちこちで報道されていますが、BBCのサイトで 事故のあった道路と、飛ばされた車がひっくり返っている映像があります。それを見ると、大破とまではいっていない状態。頑丈な車だったことがわかります。夫人が飛ばされたというのは、シートベルトをしていなかったということなのでしょうか?シートベルトをしていたら助かったということなのでしょうか?詳しくは、警察の調査を待つわけですが、残念というしかありません。

 ちょうど、火曜日は首相の誕生日だったのですが、それがお葬式になってしまうなんてなんて悲しいことなのでしょうか。ご本人は、詰め掛けた報道陣に「単なる事故」と言っているそうです。

 というのは、過去にも、なぞの死を遂げた政治家がいたことで、今回も?と書き立てる記事がたくさんでています。どれも憶測の域を出ないと思いますが・・。

 でも、確かに、ここの道路は、事故多いです。ジンバブウェの幹線道路は、実は結構道路のメンテがしっかりしているのですが、ここ1年くらいの間に穴があくようになっていました。しかも今は雨季で、さらに今回は夜でしたから、空いている穴は見えなかったかもしれません。事故の殆どは、スピードの出しすぎ。150キロくらい平気で出している車が多いです。

 今回のぶつかってきたトラックは、USAIDや英国の支援を受けて購入したHIV/AIDS関係の団体のトラックのようです。最初の時点でUSAIDの車という風にも報道されていましたが、プレトリアの米国大使館では、USAIDの資金で購入された車だが、直接の契約ではないと関係を否定しています。

 とにかく、お葬式が無事にとりおこなわれますように。動画を見る限り、チャンギライ氏の怪我は重傷ではないようなので、一日も早く回復されることを祈るばかりです。(お)

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2008年9月14日 (日)

ようやく合意に。

 水曜日に更新すると書いておいて、今日になってしまいました。しかも、その間、動きがでて、前に書こうと思ったことを書き直さないといけなくなってしまったので、ここでは速報だけ書きます。

 3月の総選挙以来、ずっと空白になっていたジンバブウェ政治ですが、与野党の党首がついに合意に至ったようです。12日の金曜日の毎日新聞夕刊に掲載されていました。それほど大きな記事ではないですが、簡潔に動きが分かるので、ぜひご覧下さい。

 詳細は、15日の月曜日のセレモニーの後、公表されるということです。

 これまでの交渉では、仲介しているムベキ氏の提案も含め、チャンギライ氏に首相の座を与えるものの、大統領の権限は何一つ変わらず、首相には何の権限もなく、ただのお飾り的な意味合いが強かったため、チャンギライ氏がこれを拒否。チャンギライ氏は、ムガベ氏は、軍を含む国家安全の権限を持ち、自分は経済に関しての権限を持つことを主張していましたが、それが受け入れられたのでしょうか。

 私ごとですが、14・15日は、地元のお祭りがあって、終日手伝いに行きます。そんなんで、次の更新は火曜日か水曜日になりそうです。15日の発表を日本で見るのは、時差があるので、16日になり、その日のうちにかければいいですが、きっと各紙でも報道されると思いますので、お見逃しなく。

 これまでの様子だと、毎日新聞は絶対掲載されると思うので、15日の午後以降は、毎日新聞要チェックですね。ちなみに、その日のうちに、記事を読むと、ランキングに登録されるらしいです。高ランキングだと、ジンバブウェ記事が増えるのでしょうかね?(お)

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2008年9月 8日 (月)

党首会談、結局、物別れ?

 7月21日のMoU(覚書)調停以降、なんどかおこなわれていた、与党党首ムガベ大統領と、野党第一党MDC-T党首チャンギライ氏との話し合いですが、結局、ものわかれに終わってしまう様子です。

 一番大きな意見の食い違いは、ムベキ氏が提案したシナリオの中身。これによると、ムガベ氏の大統領職はそのままで、チャンギライ氏に首相の座を確保すると言うものでしたが、権限がほとんどない、いわば、名前だけの首相というポストに、チャンギライ氏が、「政権移行がMoUの合意であり、政権の分割ではない」と反論。サインをしないままになっています。

 先月も、各党(与党ZANU-PF,MDC-T、MDC-M)の交渉人が南ア入りして話し合いを続け、今月にはいってから、ムベキ氏が仕切りなおしにハラレ入りする予定でしたが、結局キャンセル。チャンギライ氏がAUとUNに仲介を求めるなど、事態は以前、硬直状態です。

 現在、7月21日のMoU以降の動きをまとめています。できしだい、アップしますので、またのぞいてみてください。次の更新は、水曜日以降になります。(明日、JICAつくばで、AZTRECとDADAの活動事例発表があります・・・。今その準備でアップアップなので・・・。) (お) 

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2008年9月 5日 (金)

アフリカでの植民地活動を償う異例の協定

 ジンバブウェの関連ではないのですが、どこに書けばいいかなと思って、ここに書きます。

 昨日の毎日新聞で、「イタリア・リビア:危うい協定 軍事条項、見解に差」という報道がありました。いわく、友好協定に、軍事条項が含まれていて、北大西洋条約機構(NATO)が軍事攻撃をリビアにしても、イタリアは、NATOに(基地とか空港の使用の)協力をしないという条項が含まれているというのです。

 さらに、ちょっと驚いたのは、タイトルにも書いたように、同時に、この友好協定は、「アフリカでの植民地活動を償う異例の協定」ということで、注目したいと思います。記事では、英国やフランスなどの今後へも注目するようですが、「協定」という形で、植民地としたことを償うという発想も新しいのかもしれませんね。

 植民地というと、ちょっと敏感に反応してしまうので、あげてみました。記事だけでは、まだよくわからないので、ちょっと他の記事や資料も調べてみたいと思います。(お)

 *毎日新聞の記事は、こちら→http://mainichi.jp/select/world/news/20080904ddm007030036000c.html ただし、毎日新聞のウェブサイトニュースは、1~2ヶ月で読めなくなりますのでご留意ください。

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2008年9月 4日 (木)

吉國恒雄著 『燃えるジンバブウェ』

 組閣やら、党首の話し合い、NGO活動停止措置解除など、その後の動きを書かなくてはならないのですが、今日はちょっと別の話題を。

 DADAの会報などでも、何度かご紹介している吉國恒雄さんの著作ですが、新作がでました。『燃えるジンバブウェ--南部アフリカにおける「コロニアル」・「ポストコロニアル」経験--』(晃洋書房 isbn978-4-7710-1999-7 1400円)です。

77101999  内容は、1990年(独立後10年)から、2007年までに発表された吉國さんの論文6本をまとめたものです。本のタイトルにもなった最後の著作である、「燃えるジンバブウェ」は、加筆修正がされています。

 6本の論文のタイトルは、それぞれ:

第一章 燃えるジンバブウェ--反英農地改革と『第二の民主化』をアフリカ現代史の文脈で考える(2007年)

第二章 アフリカ資本主義への一つの道(1999年3月)

第三章 95年総選挙(1995年9月)

第四章 94年のジンバブウェーー見えてきた社会変化の動態(1995年1月)

第五章 小農の躍進とアフリカ人農村の変化(1992年)

第六章 独立10年と『小農の奇跡』について思うこと(1991年3月)

 これを読んでいると、(特に、後ろの章から読むと)、この国が現在にいたるまでの道のりが見えて来るようです。 この国の政治を理解したいと思う方には、ぜひ読んでもらいたいと思っています。特に、第六章は、著者がまだ、ジンバブウェ大学で教鞭をとっていた頃の論文で、『学生達』というのは、他ならぬ、ジンバウブェ大学のジンバブウェ人の学生のことです。その論文からすでに15年が経って、彼らは、今、社会の中堅となっているんですよね。皆はどこで何をされているのでしょうか。

 これを読んで感じたことを、メディア・ウォッチのブログに書いています。そちらもぜひご覧下さい。(お)

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2008年9月 1日 (月)

NGO活動停止処置解禁!?

 金曜日のSW RadioAfricaのニュースで、ジンバブウェのNGO活動停止処置が解除されたと言う報道が流れていました。毎日新聞でもジンバブウェをずっと追っていて、今朝(ウェブサイトでは昨日も)の新聞に載っていましたね。

 政府発表は金曜日にあったようで、NANGO(ジンバブウェNGO協議会)の広報官ファンバイ・ンギランデ氏が確認したと言うことでした。とはいうものの、氏によると、具体的にどのような措置がとられるのかは不明だということですね。たしかに、実際、政府筋は、公式に、「NGO活動停止はあくまでもフィールドのみ」、「食糧配給は(NGO主導の活動ではなく、政府主導の活動でNGOはあくまでも協力団体なので)対象外」、「HIV・AIDS患者に対するケアは例外的に扱う」と言っていたにも関わらず、実際にフィールドでは、ローカルの警察が、活動はできないとワーカーが返されるケースが後を絶たなかったわけですから・・・・。

 国連のバン総長も、29日に、この措置を「歓迎する」プレスリリースを発表しています。国連は政府やNGOと共に人道支援を進める用意があるとコメントしていますが、お願いだから、食糧が足りない地域とか避難している人がたくさんいる地域だけでも早く支援してあげてもらいたいものです。

政府発表が金曜日だったので、NANGOをはじめとして、NGOのステートメントはまだ出ていないのですが、引き続きフォローしますね。(そういえば、政府は、この数年、こうした発表を金曜日にすることが多いですよね。週刊新聞とかNGOとかがアクションできないのをねらっているんでしょうか?値上げとかもそうだったしなぁ。(お)

 *毎日新聞は、月が替わると、アーカイブが消えてしまうので、もしこのブログを翌月またはそれ以降に読まれた場合は、リンクが無効になってしまっているかもしれません。ご了承ください。

*DADAのホームページサイトはこちら→http://homepage3.nifty.com/DADA/

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2008年8月29日 (金)

国会開催しました

 ジンバブウェ国会がようやく開始しました。今週の月曜日、25日に始まり、3月の選挙で選出された議員が宣誓をして、国会議長などを決定しました。新しい国会議長は、MDC-Tのラブモア・モヨ氏、史上初の野党議長が生まれたということになります。副議長も同じくMDCーTののノマランガ・クマロ氏。

 SW RadioAfricaの報道によると、この国会議長の選出では、MDC-Tのモヨ氏への投票が110あったということで、そのうち99はMDC-Tから、7はMDC-M(ムタンバラ派)からで、残り4票はなんと!与党ZANU-PFだったということです。

 2000年に、野党MDCの初めての選挙で、僅差にまで詰めた後、世の中は確かに変わったという雰囲気がありました。国営放送であるZBCですら、与党の汚職とかを報道するようになって。この国会の微妙なバランスも、今後の政治を変えていく力になってくれたらいいなと思います。

 ところで、肝心の連立政権と呼ぶべきか、与野党の話し合いは、相変わらずまだ決着がついていないようです。当初の約束の2週間はとっくに過ぎているのですが、18日の毎日新聞の報道では、首相のポストを用意するという案にチャンギライ氏も前向きという風には書いてあったのですが、その後、あまり動きはないようです。国会は始まったけど、これで少しは前進するのでしょうか。(お)

 

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2008年8月22日 (金)

今だ合意ならず

 与野党の協議ですが、7月下旬の初協議から2週間という期限で始まった協議は、いまだ決着がつかず、そのままになっています。

 その内容は、ほとんど明らかにされておらず、市民団体の間では、チャンギライ党首はこの協議から降りるべきだという意見も出され始めています。

 当初は、SADCの会合がおこなわれる今週までには、結論が出るだろうという見方があったのですが、それも過ぎて、まだまだ時間はかかりそうです。

 日本の新聞では、ちょこちょこと載っていたりするようです。毎日新聞朝日新聞がそれぞれ18日に途中経過を流していました。

 SADCの会合では、それまでジンバブウェ、ムガベ大統領に強硬姿勢をとっていたアフリカの首脳が、こぞってムガベ氏に謝罪したという記事が、ジンバブウェの政府系新聞に載っていましたが、さっそく、ボツワナの新聞で、ボツワナの外務大臣は「謝罪などしていない」と反論するなど、まだまだもめているようです。いま、新聞をちゃんと読んでいるところなので、また後日ご報告します。 今日はここまで。(お)

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2008年8月 1日 (金)

1000億ドルとデノミ(続き)

 今朝書いた、1000億ドルの紙幣(正確には銀行代用券というか兌換券)ですが、朝日新聞のウェブサイトには、ロイター配信の写真が載っていますね。こちら

 報道によると、『そもそもの原因はモノ不足にある』とかかれてますが、モノが国内にないわけじゃないんです。市場に出てないだけ。そこにも書かれているけど、いわゆる値上がりを抑えるために、業者に一方的な『公定価格』(でも助成金なし)を指示したために、誰も、正当な値段をつけられない国内市場にはモノを出さずに、国外とか闇とかに流すようになったわけです。でも、だからといって、その価格ないと、この調子だと、もっと寝あがってしまいそうで・・・。ある方は、その気になればすぐに改善できるはずって言ってるけど、それってどうすればいいの?(お)

 

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