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2008年6月

2008年6月30日 (月)

NGO活動停止命令

 先ほど書いたブログで、「NGOの活動停止命令が解かれることを・・・」と書いたのですが、これについて書いていなかったような気がするので、説明させてください。

 ジンバブウェには、日本でいうNPO法と同じPVO法があり、多くのNGOはその法律に基づいてNGO申請をしています。(中には、日本と同様、別の法律に従って登録をしている団体もいます。) 数年前に、この法律の見直しがあり、新しいNGO法の話が浮上し、国会も通ったと思うのですが、現状は、以前と同様にPVO法が使われているようです。

 6月4日付けで、公共サービス、労働、社会福祉省大臣、ゴチェ氏が、複数のNGOが、PVO法17:05節にある登録の条件を守っていないと発言し、しかるべき通達があるまで全NGOの活動を停止するよう指示しました。

 これによって、一番打撃を受けているのは、(どの活動もそうなのですが、とくに)食料配給をおこなっている団体で、国連機関も懸念の意を表明しています。

 詳細については、ジンバブウェNGO協議会(NANGO)の要請に応答して、担当補佐官が回等をしています。その内容についても、後日ご報告します。

 簡単ですが、今日はここまで。(お)

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大統領選決選投票 結果発表

 6月27日の大統領選、決選投票が終わり、開票結果が出て、ムガベ氏が5選目の当選をした模様です。

CNNのニュースでは、ムガベ氏が「大統領就任式強行」の一報を流しています。(こちら

 投票日より前に、チャンギライ候補が辞退を表明、正式な手続きをとったのですが、選挙管理委員会(ZEC)は受け付けず、(詳しくは前のブログをご覧下さい)、選挙は、当初の予定通り、二者による決選投票という形をとりました。

 NGOのHPに掲載されているデータによると、

ムガベ候補    215万269票

チャンギライ候補 23万3000票

無効票       13万1481票という結果だということです。

 投票率は、まだ出ていませんが、SADCの監視オブザーバーミッションは、投票率は低いというコメントを発表しているようです。

 SADC、パンアフリカン議会(PAP)のミッションがそれぞれステートメントを出していますので、それを読んで、またご報告します。(明日以降になる予定です)

 これで、暴力行為が止まってくれることを、避難している人が、(不安はあっても)とりあえず自宅に戻れること、そしてNGOに対して出されている活動停止命令が解かれることを祈るばかりです。(お)

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決選投票後の動き

 6月27日の決選投票ですが、そこに至る経緯に少し触れておきたいと思います。

 3月29日の投票の後、開票結果の発表が1ヶ月以上遅れ、5月上旬に、チャンギライ氏とムガベ現大統領の上位2名で6月27日に決選投票と決まりました。ところが、その頃から、野党支持者や選挙管理監視ボランティアをはじめとした
市民に対しての暴力行為が多発。死者もでるほどです。また、党首チャンギライ氏や事務局長のビティ氏をはじめとして、MDC関係者が逮捕されてもいます。

 こうした暴力行為が厳しかったのは、今回の開票で、野党支持が上回ったマニカランド(これまでは、与党の基盤でした)や、主に過去、与党の支持基盤であったマショナランドの各州、ハラレの一部などです。こうした中、6月22日に、
チャンギライ氏が決選投票への出馬を取り消し(辞退)を表明しました。

 しかし、(27日のブログでも書きましたが)選挙管理委員会(ZEC)や、法務大臣は、決選投票に関する辞退については、規定が設けられていないという理由で、チャンギライ氏の正式な辞退表明を受理せず、選挙は、”予定通り”2者に
よる決選投票という形をとることになりました。

 辞退表明後、チャンギライ氏は、オランダ大使館に避難。そこを臨時の避難場所として、時折記者会見などで、”外”に出てきて発言をしています。

 同氏は、出馬辞退の表明の中で、「これは、国家主導の暴力である」と発言、「SADC、AU、そして国連による介入(intervene)」を求めています。

 これを受けて、22日には、潘国連事務総長までもコメントを発表、26日には、ジュネーブの国連人権高等弁務官が早期解決を促す声明を出し、国連事務次長補が、南部アフリカの首脳とこの件で議論を続けていると発表した。(国連デイリーブリーフィング発表)

 また、欧米も、一声に批判を強め、これまで、南アや中国などが反対していたために動いていなかった、国連安保理も決選投票を急がないようにという議長声明を発表しています。

 AUの会議でも議題に上がる予定で、アフリカ各国政府も、これまでは、どちらかというと、沈黙を守っていましたが、チャンギライ氏の辞退、国連の非難決議を機に、アフリカの民主主義を問われていることになると考えたのか、いっせいにムガベ批判を繰り広げています。

 と、とりあえず、ここまで、ヘラルド紙や独立系新聞、海外の新聞やNGO、MDC、などの情報を基に整理してみました。

 また、明日書きます。(お)

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2008年6月29日 (日)

速報重視の報道

 ジンバブウェの大統領選挙・決選投票ですが、27日に、予定通りにおこなわれたようです。

 各紙がすでに伝えていますが、投票率はかなり低いという情報です。(ただし、ハラレが中心の報道)

 アフリカの新聞と提携していて、国・イシューごとに検索ができるAllAfricaComというウェブサイトがあるのですが、そこでは、(27日が金曜日で、土日と週末になったため)主にラジオのニュースが中心になって、選挙のレポートがあがっています。

 27日のSW RadioAfricaという放送がありますが、そこでは、”Operation HandigoniKuvhota"="Operaton I cannot to vote"という作戦が展開されたとしています。これは、目の見えない人や字がかけない人には、投票時に補助がつくことを使って、与党関係者が、無理やり、有権者をそうした人たちにみたてて、投票を補助し、実際には与党への投票を強制しているというレポートでした。

 ニュースは、それだけで、他の内容に移っていました。そういうことは、本当に起こっているかもしれませんが、実際に、その際、選挙法は、そうした補助をどのように規定しているのか?誰でも補助ができるのだとすれば、これは違法行為ではないことになりますし、決められた人しかできないのであれば、明らかに違法行為です。そうしたことに選挙管理委員会(ZEC)は、何も言わなかったのか?など、解説は何も付け加えられていません。

 また、SADCが600人の選挙監視オブザーバーを派遣していますが、オブザーバーは、その場にいたのか、いなかったのか?(選挙区全てにオブザーバーが配置されるのは難しいかもしれませんが)、あいまいなままでの情報に終始しています。

 もちろん、ジャーナリストの入国が極端に制限され、地元のジャーナリストの逮捕も相次いでいる中、情報提供する人の人数も、提供者の言葉も少なく・ぼかしていることは想像できます。しかし、いち早く伝えることだけが、ジャーナリズムの役目なのか?一つの事象の説明があまりに短絡的に書かれていて、なんとなくふに落ちない気がするのはわたしだけでしょうか。もちろん、ウソを書いているとは思いませんが・・・・。

 こんなひどいことが起こっているのに、そんなさまつなことを言うのか?とお叱りを受けそうですが、ちょっと気になったので・・・。選挙法の中で、文字が読めない・かけない人などの補助はどうすることになっているのか、私も、調べてみます。(お)

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2008年6月27日 (金)

チャンギライ氏辞退の有効性について

本日、6月27日は、ジンバブウェの大統領選、決選投票の投票日です。

 チャンギライMDC党首が決選投票への出馬を辞退したことで、世界中の注目を集めた今回の投票ですが、辞退表明時に、チナマサ法務大臣は、「選挙法107節」にある大統領選についての条項に触れ、「通常の選挙であれば、投票日21日前であれば、辞退することができるとあるが、決選投票の場合にそのような規定はない」(決選投票自体は史上初)と発言して、彼の出馬はまだ有効であるとして、決選投票を予定通りおこなう姿勢をくずしていませんが、

 ジンバブウェの法律家で作るNGO,Zimbabwe Lawyers for Human Rights(ZLHR)は、別の見解を示しています。ZLHRは、「法律に規定がない場合は、その条項に矛盾や不一致が見られたり、不条理が存在していない限りにおいて、現存する規定に準ずると解釈される」としています。

 実は、今回の選挙では、投票後、大統領選の結果発表まで1ヶ月以上がかかり、結果発表後、決選投票の日程が発表されたのですが、これは、上記の「選挙法」において、「大統領選候補者のいずれもが過半数を取得できなかった場合、「選挙(原文:election)」から21日以内に、決選投票がおこなわれる」とあったことに基づいています。

 ところが、この「選挙」を、「投票」(3月29日)と見るのか、「選挙結果発表日」(5月2日)と見るのでは状況が全然異なり、ZLHRは、「矛盾が起こっている」と指摘するのです。

 そうなると、選挙法の大統領選の条項に基づく判断はできないとなるので、他の法律、上下院議員(49節)や地方議員(126節)の選挙の場合も見る必要があるのですが、この両者は、「投票日または投票日初日前に、辞退を表明することができる」としているのだそうです。

 そのことから、今回のチャンギライ氏の辞退は、条件を満たしていて有効であるとの見解をZLHRは示しています。

 もっとも、この有効性を示すには、おそらく、裁判に持ち込むしか方法はなく、仮にその手続きをしたところで、決選投票は目前で、投票は政府発表の通り、予定通り行われてしまいそうですが・・・・。(お)

 参考:ZLHR発表のリリース http://www.kubatana.net/

 

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2008年6月23日 (月)

大統領決選投票

 3月29日におこなわれた大統領選挙では、過半数を獲得した候補者がいないため、6月27日に決選投票になったことは、前回お伝えしましたが、与党党首であり現大統領であるムガベ氏に対抗する候補者、野党MDC党首のチャンギライ氏が、このたび、立候補を取り下げるというステートメントを発表しました。(ステートメント原文(英文)はこちら→http://allafrica.com/stories/200806220008.html

 今朝の毎日新聞の記事によれば、ステートメントだけで、候補を降りる手続きはまだのようです。そのため、今の時点では、候補者は変わらず2人ということになりますが、投票当日までどうなるのか、わかりません。

 このところ、またジンバブウェのニュースが日本の新聞でもとりあげられていて、それを読むたび、何か書かなくてはと思うのですが、例えば、ヤフーのニュースに載った「拷問キャンプ」の記事も、どこのニュースから得た情報なのか書いておりません。(特派員を派遣していない新聞社の記事でしたし、通信社からの記事でもないようなので)

 もちろん、100%ウソではないのでしょうけれど、100%正しいとも言えず、こうした報道ばかり続くと、このブログに何か書くのも、ためらってしまいます。

 昨日、ジンバブウェで親しくしていただいていた日本の方と、久しぶりに会ったのですが、その方に、ブログ見ていますよ、と言われ、嬉しい反面、でも、こんな状況だと、ニュースのたびに、何か書いてあるかな?と思ってみてくれる人に、なんかおきらくなジンバブウェ情報を書くのも気が引けてしまい、このところ更新ができなくなっています。

 これが、側近の影響なのか、大統領本人の意思と指示なのかも、わかりませんが、どちらにしろ、これで、彼の花道が見えなくなってしまったことは確実で、晩節を汚すというのはこういうことだなぁと、なんだか、とても悲しい限りです。(お)

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2008年6月 6日 (金)

選挙後の動き

3月29日におこなわれた総選挙の結果ですが、その後、開票結果発表が1ヶ月以上遅れました。

発表後、4名の候補者のうち、過半数を超した者が誰もいなかったため、上位2名の、ムガベ現大統領とモーガン・チャンギライMDC党首との間で、決選投票がおこなわれることになりました。

これまでの流れは、以下の通りです。

331日 野党・民主変革運動(MDC)が勝利宣言。

41日 ジンバブウェ選挙委員会が、上院・下院の開票結果を発表

下院 (日本の衆議院にあたる) 210議席

               ジンバブウェ・アフリカ民族同盟愛国戦線 ZANU-PF(与党) 97

民主変革運動-TM(以下MDC-TM)99

民主変革運動-AM(MDC-AM)             10

無所属                            

補選待ち                                        

★MDCは1999年に設立された政党だが、昨年から2つに分裂した状態が続いている。

上院 (日本の参議院にあたる)  93議席

ZANU-PF           30

MDC-TM        24

MDC-AM              6

★上院は、この60議席に加え、首長18、各州知事10、新大統領任命による5議席の全93議席で構成される。

4月12日 同委員会が、23の選挙区での集計のやり直しを指示。

5月 2日 同委員会が大統領選挙の開票結果を発表。決選投票を確認。

(獲得投票数)               (%)

ロバート・ムガベ氏(ZANU-PF 現職) 107万9730票               43.2%

モーガン・チャンギライ氏(MDC)      119万5562票              47.9%

シンバ・マコニ氏(無所属)              20万7470票               8.3%

ラントン・トウンガナ氏(無所属)        1万4503票               0.6%

★投票の過半数を獲得できない場合は、上位2名で決選投票が行われる。

5月16日 大統領選 決選投票の日程が6月27日と発表される。

5月24日 国外にいたMDC党首のモーガン・チャンギライ氏が帰国。

6月29日 決選投票

先日、ムガベ大統領がローマ食糧サミットに出席中に、国内で病院を訪問したチャンギライ候補者が警察に拘留されるという事件が起きました(即日釈放)。平穏に済むように祈るばかりです。(お)

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